2018年度 理事長所信

一般社団法人 砂川青年会議所 

第58代理事長 齊藤 邦宏

 

~夢の花を咲かせよう~

「将来はプロ野球選手になる」そんな壮大な夢を描きながら、ユニホームを泥だらけにし、必死で白球を追いかけて練習に明け暮れた少年時代を時折思い出す。子供たちにとっての夢とは、生きる原動力そのものである。それはまた大人にも同じことが言える。しかし、果たして我々大人は夢を見ることができているだろうか。さらには子供たちに夢を見せてあげることができているのだろうか。

 

夢を持たない人など絶対にいない。持っていないとすればそれは夢を忘れているか、諦めているかのどちらかである。夢を忘れたり諦めたりするのは、夢をカタチにすることの希望を見出すことができないからではないか。まずは己の夢が何たるかを見つめ直し、その夢に向かって努力を重ね、叶えるために確実に歩みを進めカタチにする。その姿を背中で見せていくことが何よりも必要なことである。

 

家や車が欲しいといった身近な夢もあれば、生涯をかけて追いかけるような壮大な夢もあるだろう。大切なことは沢山の夢を持ち、その夢をカタチにしていくことである。

混沌という未知の可能性を切り拓くことを公言する者として、それぞれが持つ夢の実現に向けて、互いに支え合い進んでいこうではないか。

はじめに

 日本は戦後復興から高度経済成長期を経て、世界有数の経済大国へと発展を遂げ、現在我々は、モノに溢れ安定した環境の中で当たり前のように生きている。 

しかし、近年、その安定した日常を脅かす可能性のある様々な問題が生じている。国際情勢においては、地域的な紛争、テロや核兵器の拡散問題等、今後どのような事態が巻き起こるのか予測困難なことが多い時代に直面している。 

国内においては2020年に開催が決定した東京オリンピック・パラリンピックに向けて活気を見せてはいるものの、国民すべてが生活の中で好景気と実感できるのはまだ先のように感じる。また、原発問題や基地問題、先進国でありながら子供たちの食の貧困化や学力の低下、少子化が進み、世界でも類を見ない超高齢化社会となり、社会を支える若者の数は減少している。問題は多方面において山積しており、解決していくことは困難を極める。しかし、それらの諸問題や課題も多くの人と共有し、共に行動を起こせば大きな力となり解決へ向けて加速していく。その原動力は青年会議所にあると確信している。

 1960年、砂川青年会議所は、熱き想いと志を持った青年が結集し全国で203番目の青年会議所として創設された。以来57年の間、様々な困難や苦難を乗り越え、夢と希望溢れるまちを創り上げるために紡いでこられた先輩諸氏からの「夢」のバトンを、58年目を迎える本年も我々はJAYCEEとしての責任と使命感を持って、未来へとつないでいかなければならない。

『夢進』

 ~ 夢の花を咲かせよう、希望を未来へ結ぶために ~ 

夢の可能性

 今が楽しければそれでいいという楽観的な生き方や、目的や目標を持つことを忘れ自己中心的な考えを持つ人が多くなってきたように思える。そのことで自らが住まう地域、ましては家族にさえも関心を持たず、自らの将来に夢や希望の持てない深刻な事態を招いている。人は夢を持つことで、目標に向かって行動し努力する。夢を持っていたとしても目標に向かって行動しなければ夢を手に入れることはできない。誰もが抱いている純粋な夢は家族や、友人、地域へと輪を広げその輪が重なり合い、希望に満ち溢れた社会へとつながっていくのである。

 

 我々は、このまちの人々が夢や希望を確りと描ける社会に向け、運動・活動を展開し、まちの躍進につなげていかなければならない。夢に向かう人は輝きを放ち、夢を叶えた時、新たな夢に向かって歩みはじめる。この輝きが人から人へ輪を広げ、我々のまちは「明るい豊かな社会」へと躍進していく。常に変革に立ち向かう我々JAYCEEは、溌溂たる意気で夢を求めて進み続けることが必要なのである。

夢溢れるまちづくり

 第2次安倍政権において掲げられた政策の一つである地方創生がはじまり、各地域は自立自活に向けて様々な戦略を打ち立て必死に取り組んでいる。砂川市においても「砂川市まち・ひと・しごと創生総合戦略」が策定されて2年が経過し、行政を中心に適切なPDCAサイクルを実施し、現状と課題を整理して目指すべき砂川市の将来に向けて歩みを進めている。 

しかしながら、未だ人口減少に歯止めはきかず、特にまちの将来を担う若者の流出は後を絶たない状況である。また、労働人口においても産業3部門とも就業者数がそれぞれ減少傾向にあり、このままでは労働力不足により産業基盤の弱体化を招きかねない。我々は地域を担う青年としてこれらの課題に対して真剣に向き合い地方創生へ向けた取り組みを行っていく必要がある。

 本年、砂川青年会議所は「砂川市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を十分に理解した上で官民一体となった地方創生を推進していく。また、地方創生に成功している地域は数多くある中、他の成功例を安易に真似るのではなく、砂川市の歴史や文化・産業などに裏打ちされた自らの強みを見つめ直し、地方創生の一助となる新たな戦略を打ち出し発信していかなければならない。 

 地方創生は長期にわたって取り組んでいかなければならない課題であり、それに終わりはない。我々は、このうねりを途絶えさせることなく、次代を担う若者につなげていく責務がある。この地域を担う青年であるという自覚と覚悟を持ち、すべての人々が希望を抱けるような「夢のある未来」の創造へ向けて積極果敢に展開していきたい。

子供たちの夢と希望を未来へ

 

 子供の成長に欠かせない大切な要素の一つは夢を持つことである。また、まちの繁栄は夢を持った子供たち無しでは語れない。まちの可能性を示す子供たちが将来のビジョンである夢を描くということは、まちの未来への可能性が広がっていくことを意味し、それは希望溢れるまちへとつながっていく。

「夢を持った子供が少ない」ということが教育現場で問題視されている。それは現代社会の仕組みや経済状況などの様々な要因が考えられるが、地域コミュニティーの希薄化や社会を構築している我々大人にも要因があるのではないだろうか。 

子供たちに夢や希望を抱かせるための教科書は存在しない。子供たちに夢を持たせるためには様々な体験や経験の機会を与え、子供たちの気持ちを読み解き、興味や好奇心を呼び起こしながら将来の輝く未来へと導く大人たちの行動と工夫が必要ではないか。また、それと共に我々大人も自身の役割や責任を考え、正しい大人として様々なことを学びながら成長し続け、子供たちの育成に正しく真摯に向き合わなければならない。

子供たちが夢を持つことや追いかけることは自身の自発的な成長につながり、そこから得る様々な体験や経験は必ず将来、自身が強く生きていくための力となり糧となるであろう。子供は無限の可能性を秘めており、子供は未来を創る希望である。たとえ困難であっても簡単に夢を諦めることなく将来の夢や希望を抱ける心を育んでいきたい。

夢ある企業経営

 我々は所属する企業においてその経営の一翼を担う、もしくはそれに準ずるリーダー的役割を担う青年経済人であり、地域に根差す企業の経営者、リーダーの一人として企業を発展させることはもとより、所属する企業の発展を通じ地域に貢献していく社会的責任がある。

近年、砂川青年会議所では経営資質を高めるといった「機会」が希薄しているように思える。当然のことながら自身の企業の継続と発展が無ければ、青年会議所運動・活動を継続することは困難となるため、我々は経営者として、リーダーとして自らの成長を追求しなければならない。

 我々は青年会議所という学び舎の中での運動・活動や事業を通じて多くの「機会」が与えられ、その成功や失敗から多くの学びを得ることができる。そして、その中で、多くの会員との出会いがあり、会員同士互いに刺激を与え、競争していくことにより学びを共有していくことができるのである。その「機会」をどう活かすか。個人の可能性を引き出す「機会」を常に与え続けてくれるのが青年会議所であるが、それを求めるだけでは何も得るものはない。それを通じて自分に何ができるのかを考え、学び、能動的に行動することが重要となる。そして、その限られた時間の中で、経営者として、リーダーとしての力を青年会議所の中での運動・活動や出会いから養っていくことで青年経済人としての資質を高めることができるのである。

 砂川青年会議所に所属しているからこその「機会」を通じて経営というものを見つめ直し、社会的責任とは何かを理解するとともに、自己の成長と経営資質の向上に努めていきたい。

夢溢れる組織を未来永劫存続させるために

 砂川青年会議所が展開する運動・活動を広く波及させ、より良い地域にするために、同じ志を持つ会員を増強することは、必要不可欠である。 

近年、砂川青年会議所の会員は増加傾向にあるが、会員拡大についての重要性を認識しながらも「誰かがやってくれる」という傾向が強く、この状態が続けばいずれ会員数は急速に減少していく可能性を秘めており、会員拡大への取り組みは急務と言える。 

会員拡大を行っていく上で重要なことは、まずは、我々一人ひとりが砂川青年会議所の価値や魅力を語れるようになるということではないか。自らが所属する団体の価値や魅力を語ることができないのであれば、誰も入会してみたいという気持ちにはならない。また、明確な目標を設定するということも大切なことである。短期的な拡大目標、長期的な戦略などを会員全員で共有し心一つに、自らできることを精一杯行い会員拡大に向き合うことができれば、必ず大きな成果を得ることができるはずである。

会員拡大は会員一人ひとりが危機感を持ち、他人ごとではなく自分ごととして本気で取り組んでいかなければならない。まちの夢を語り実現していく同志を増やすべく、今こそ会員一人ひとりが砂川青年会議所の広告塔となり、会員拡大活動を推し進めていきたい。

未来を見据えた夢ある組織運営

 組織には必ず基礎となるべき土台がなければならない。本年活動する同志が足元を気にすることなく、青年会議所運動・活動に全力で取り組んでいくために、総務は組織を支える強固な土台となるべく、健全且つ適正な組織運営や財務管理が求められる。

青年会議所組織は、多くの考え方や様々な価値観を持った会員で構成されている。故に会員同士が色々な観点や視点で多くの議論を重ねながらも、同じ方向性を見出すことのできる効率的な会議法や組織運営は、青年会議所全体の活発な運動・活動を支えていくために非常に重要である。円滑な組織運営の中で運動・活動を下支えしていくためにも総会、理事会をはじめとする意思決定機関の厳正且つ効率的な運営を目指さなければならない。

また、我々の運動・活動の基となる財源の多くは各会員の会費から成り立っている。この貴重な財源を有益に運用していくためにも確かな見識を持ち、予算用途の効果の最大化を目指すべく、より厳正なる財務管理の徹底が必要とされる。

組織が組織であり続けるためには運動と運営が常に対にならなければならない。各会員一人ひとりの活動を如何なく発揮し、個々の力を全体の力として集約できるよう総務は常に全体を見渡し「組織の要」として未来を見据えた盤石な組織体制を確立していきたい。

情報発信で夢の輪を広げる

「JCは何をしている団体なのか」という言葉を未だに良く耳にする。その様な言葉を聞くと我々の運動・活動に対する認知度はまだまだ低く、地域団体や地域企業、市民の方々の手に届く情報を発信しきれていないということを感じる。

近年では、ホームページのみならず、様々なSNSツールの普及により、誰でも簡単に瞬時に情報発信できる時代である。この様な状況の中、砂川青年会議所もこれまで様々な手法を用いて広報活動を行ってきたが、さらに我々の運動・活動に対し共感を得るためには、他団体の活動に対しても理解を深めていかなければならないということではないか。

 本年度は、「私たちの活動を見て下さい」「事業に参加して下さい」だけではなく、市内の注目すべきトピックに焦点を当て様々な団体、企業、個人の情報も取り上げることにより、お互い相乗効果のある情報発信を実践していきたい。また、各事業に積極的に参加することも忘れてはならない。その場の情景や熱気、音、人の様子などを肌で感じ情報発信するからこそ人の心に届くのである。五感を通し経験したことを活かし広く我々の運動・活動を発信していきたい。

 広報は市民と我々とを結ぶ架け橋である。創意工夫を凝らし効果的な発信方法を模索し、我々の想いを発信していくことで、より信頼される団体へとつなげていく。

結びに

夢なき者に理想なし、

理想なき者に計画なし、

計画なき者に実行なし、

実行なき者に成功なし、

故に、夢なき者に成功なし。

 

吉田 松陰

 

 

過去を変えることはできないが、未来を変えることはいくらでもできるのだ。

 

ただがむしゃらに進むのではなく、壮大なキャンパスに沢山の夢を描いて進もう。