2017年度 理事長所信

一般社団法人 砂川青年会議所 

第57代理事長 池内 一也

 

はじめに

 高度成長期から成熟期へ、長い時を経て時代は新時代へと移り変わる変革期にある。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けて、もたらす効果は日本経済全体に波及するとも言われ、日本を取り巻く問題解決の起爆剤としても期待されている。

 また、道民待望の北海道新幹線が新函館北斗まで開通し、新たに迅速な陸路によるルートが築かれた。交通手段の選択肢が増えたことにより、国内外問わず観光やビジネスに於ける交流人口が徐々に増加傾向にあり、今後、2030年の札幌延伸に向けて、北海道活性化の明るい兆しが見え始めている。

 しかし、近隣諸国との領土・領海・領空問題、憲法改正論議など国内外に未だ様々な課題があり、我々の住み暮らす北海道に於いても、人口減による地域の過疎化、経済の停滞による地域産業の衰退、そして自然災害によるインフラの甚大な被害など、我々が考え行動すべき課題はまだまだ山積している。砂川に於いても例外ではなく、少子化に伴う人口減少、地域産業の衰退や中心市街地の空洞化等によってまちの活気が失われつつある。このような諸問題に対し我々が成すべき事は、置かれた現状を確実に捉え課題について真摯に対応し、行動に移す事に尽きるのではないだろうか。

 我々は青年会議所に所属する一員として、青年経済人であると同時に、地域を担う青年であるという事を忘れてはならない。57年という歴史の中で、まちの将来を担う青年として地域を想い、大義を掲げ、積極的変化と新たな価値観を創出してきた先輩諸兄のように、我々も責任世代として「明るい豊かな社会」の実現という夢を描き、未来へと繋いでいく使命を果たす責務がある。その為に重要な事は、まず「自らが率先して考え変化する」事が必須となる。即ち、自分自身を見つめ直し己の変革をもたらす事によって新たな気付きを得る事が出来、課題に対し率先して行動に移す事が出来るのである。誰しもチャレンジする事の大切さは理解しているが、失敗を恐れその一歩を踏み出す事に躊躇しがちである。しかし、失敗があるからこそ次の成功へと繋がっていくのであり、何事にも恐れず果敢に挑戦する事が、結果として豊かな人間力の形成へと繋がっていく。人と人とが繋がりそして地域へと波及するように、まちづくりの根底を成すのは対人交流であり、人を思いやる心を醸成させなければまちを良くすることは出来ず、未来にこの想いを繋げることは出来ない。我々は「明るい豊かな社会」を実現すべく誠実且つ行動力を兼ね備えた人間でなくてはならない。アナログからデジタルへと移り変わった現代社会に於いても、人々の心は誠意を尽くす『至誠』の精神によって真に動かされるのだと私は信じてる。

【 至 誠 】

 

「 ~ 誠の心を尽くし 想いを繋げよう ~ 」

まちに活気を

 私の幼い頃の砂川は活気に満ち賑わいがあり、人々が溢れ大いに盛り上がっていたように懐古する。地域の人々が数多く集まり溢れた時代には祭事に於いても生気に満ち、溢れんばかりの人々が会場に集いコミュニティーの場としての役割も果たしていた。数々の祭事では大いに盛況を極め、そこには老若男女にかかわらず多数の笑顔があった。

 しかし、昨今に於いては時代背景もあるが、参加者の減少により祭事自体の撤退や縮小が進み、あの熱気に満ちていた時代が失われつつある。人口の減少も要因となっているが、人口減が祭事の縮小とは繋がらず、地域一丸となって様々な策を講じ、人口規模を大幅に上回る集客で盛大に開催されている自治体も多くあるのが実情である。我々は地域を担う青年としてこれらの課題に対し真正面から向き合い、立ち向かわなければならない。砂川のまちづくりは行政民間を問わず各種団体が協働で行っていくものである。

 砂川青年会議所も砂川のまちづくりに携わる一員として、各種団体との連携、地域住民へのまちづくり運動に対する啓蒙活動等を積極的に行っていきたい。地域一丸となって祭事を盛り上げ楽しむことは、人と人との交流を経て活性化へと繋がり、活気溢れるまちの再興へと繋がっていく。様々なハードルが立ちはだかるかもしれないが、砂川青年会議所のメンバーだからこそできる知力、分析力、実行力を充分に発揮し、我々のまちづくりに対する情熱が多くの人に伝われば、人が人を呼び、賛同する仲間も増え、必ず地方創生の一助となる。

 地域一丸で盛り上げ創り上げていく祭事は、当時を懐かしむ大人たちには思い出として甦り、子供達には記憶として受け継がれていくだろう。「まちを盛り上げたい」その一心のもと、誠意をもって尽くす行動は人の心を動かし、己の成長と共に新たな可能性へと繋がっていく。「明るい豊かな社会」の実現に向け、人と人の繋がりを大切に「至誠の精神」を持って積極果敢に展開していきたい。

 

青年会議所の一員として

 青年会議所は「明るい豊かな社会」の実現という理想を掲げ、地域の将来を見据え未来を創りあげていこうという志を同じくする青年有志が集まった組織である。また、個人の資質の向上を目指し、メンバー同士の啓発や交流を行い、共に学び成長する学び舎としての側面も持ち合わせている。その想いを胸に我々メンバーは日々JC活動に邁進している。

 現在、砂川青年会議所は在籍年数の浅いメンバーが半数をしめており、青年会議所とはどの様な組織であり、何の為、誰の為に活動を行っているのか迷っているメンバーも多く、ただ与えられた指示に則り行動するのみで、参加意義が不明確なメンバーも少なくない。その様な環境がJC活動への熱意の低下に結びつき、結果として組織力の低下へと繋がっていくのではないだろうか。組織力向上は論じるまでもなく必要なことである。その為には何を認識し、どのように捉え、行動すべきなのか自分は組織に於いて何をすべきなのか。

本年度は、自己の置かれた環境を改めて見つめ直す事を目的に、青年会議所という組織の本質について認識を深めていきたい。組織の根底を学ぶことは不可欠であり、学びによって見えてくる課題もある。何事に於いても基本が伴わなければ型にならない。今一度基本に立ち返り認識を深めていく一人ひとりの成長が組織を盤石にし、組織力をより強めていく結果へと繋がっていくであろう。

 自己を見つめ直す事で己を律し、そして昨日より今日、今日より明日へと一日一日を大切に精進し、メンバーと共に自分自身を成長させることで「至誠の人」となる人づくりを行っていきたい。

情報発信の重要性

 広報活動は各事業、運動の側面支援のみではない。我々が社会にとって有益な事業を行っているという自負があるのならば、率先してウェブサイトやSNS、朗朗等を戦略的に構築し効果的に発信する事が重要である。情報発信を行う事で応援して頂ける幅広い世代の市民を更に増やし、情報の共有による相互の結び付きを強化する事は、各事業、運動の価値と砂川青年会議所の信頼を一層高める結果へと繋がっていくだろう。

 また、志を同じくする仲間を増やすためにも必要な活動である。発信された情報を受け取ったまちの青年達が興味関心を持ち、新たな仲間となって未来へバトンを繋いでいく可能性も秘めている。

 対内的には、既存の様々な手法を用いる事により迅速に情報伝達が行えるため、臨機応変な対応が行える。一体感を持って活動を行う為には、理事メンバーとフォロワーメンバーの情報共有を密に行う事が必須である。今必要とされている情報に対し敏感に反応し対応する事で、互いに共感し合い結束力が高まっていき、より一体感を持って活動を推し進める事が出来るのである。

 今どの様な情報が求められているのか、「真心」を以って対応する事で関わる全ての人々の心が一つとなる様、発信していきたい。

想いを繋ぐ

 砂川青年会議所には長い歴史の中で地域の未来、そして次世代を担う子供達の明るい将来を考え、創り上げられた様々な事業がある。このような事業に対する「想い」は我々の活動する今現在まで脈々と受け継がれている。立ち上げ当初から今日まで発展し続け、築き上げてきた先輩諸兄のまちに対する願い、そして未来を担う子供達に対する希望など、沢山の期待が継続事業には込められている。このように、継続事業は様々な未来を見据えた「想い」があり構築されたものである。

 我々が事業を継続する事は責務であり重要な事である。しかし、与えられたプログラムをただ単調に繰り返していくのではなく、時代に的確に調和させながら新たな可能性を見出し、より磨きをかけていく事が継続事業には必要となっているのではないだろうか。

 事業を昇華する為には、「自らが率先して考え変化する」事を恐れずに展開していかなければならない。何故ならば我々は青年経済人であると同時に、地域を担う青年であり、積極的変化と新たな価値観を創出すべく集った青年だからである。

 様々な「想い」を継承すると共に、更に磨きをかけて創り上げられた事業はより魅力を増し、そして未来へと継続されていくだろう。先輩諸兄が創り上げた道に敬意を払い「誠心誠意」の心を持って「想い」を繋げていきたい。

組織運営の要として

 総務運営は組織の要として重要な位置にある。財務管理、意志決定機関の総会の運営、人材の把握等、活動が広範囲に亘るため、事務処理に於いて迅速且つ的確な対応を行い、円滑に活動を推し進めていく事が望まれる。

 また、より公益性のある事業を展開する為には、総務委員会自らが定款や諸規定に則り行動するのは勿論の事、各委員会に対して公益性のある例会・事業の在り方について逐一指導を行っていく事が求められる。我々は「明るい豊かな社会」の実現を目指し集った組織であり、不特定かつ多数の人の利益の増進に寄与することを目的に活動していかなければならないからである。このように全てに於いて日々の積み重ね一歩一歩が最も大切であり、組織の要として決して立ち止まることなく確実に歩みを進めていかなければならない。

 組織全体を見渡せるバランス感覚を持って、的確な判断力を磨きメンバーがスムーズに活動できるようコミュニケーションを執って相互理解を促進していくことが、メンバー同士の連携や信頼へと繋がり、活気へと繋がっていく。

 組織の下支えとして着々と進められる日々の地道な活動が確実に体を成し、結果として組織をより盤石なものへとしていくだろう。与えられた責務に対し真摯に取り組むことで「誠実」な心を醸成していきたい。

結びに

 時代は刻一刻と変化し続けている。

 今何が必要とされているか。

 我々は地域を担う青年として、常にアンテナを張り巡らせ的確に判断する事が求められている。

 どの様な状況にあっても諦めず、目標とビジョンを持って歩み続ける事。

 時には迷い、苦悩しながら至誠と情熱を持って創り上げる道は、確実に未来へと続く新たな道となっていく。

 『この道を行けばどうなるものか。危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる。』         

 

 迷わず行こう。行けばわかるさ。